ライオンと歩いた少年

ライオンと歩いた少年

ライオンと歩いた少年

クリスは父とのアフリカでの新しいスタートを切ろうとしていた。しかし、目的地へ向かう飛行機が大型の鳥と接触して墜落。瀕死のパイロットと足を骨折した父を救う道はクリスが歩いて助けを呼びに行くことだけだったーーー
そんなこんなで通学時間がたっぷりあるので本を読んだり寝たりして過ごしています。一番最近読んだ本。児童書ですよ。短めで割と児童書らしい。なんか最初はもっとドタバタな話かと思っていたのですが、思いの外落ち着いていてのんびり読める本でした。アフリカを舞台にこれからの生活に向けて生きようとするクリスとクリスが出会った死に場所へ帰ろうとする老ライオンとの不思議な物語。生と死が隣接するアフリカという舞台で動物の保護、成長と老いなどのテーマが静かに盛り込まれています。
ライオンの描写がとても格好良くてサファリパークで見たライオンを思い出しました。何て言うか、彼らは王様なのだという印象を強く受けたのを覚えています。他の動物が「何よアンタら?」という目でこちらを見るのに対してライオン達はハッキリ言って無関心。上から見るでもなく警戒するでもなく平然と姿勢を変えずにいました。誰にも確認しなくても自分たちが王であることが分かっているかのようでした。エサを貰っているはずのサファリパークであれだけ威風堂々としているなら本物のハンターとしてアフリカに暮らすライオン達はどれだけ気高いのか、アフリカには一生行かないと思うのですが見てみたいと思ってしまいました。